緊張と弛緩② 生命力の活性化

「クリパル・エクスプレス」Vol. 08(2007.10.10発行)より抜粋

ヨガのアーサナや呼吸をするということは、力を入れたり緩めたりするということです。緊張する時に緊張せず、弛緩する時に弛緩しないと、両者の間で揺れ動く幅、つまり振幅が狭くなり、しだいに変化のない硬直した状態に陥るという話を前回しました。

例えば、昼間に優位になるべき交感神経が機能せずに眠くなったり、夜間に優位になるべき副交感神経が機能せずに神経が休まず眠れなかったりすることがあります。疲労や不眠というのは、いわゆる自律神経失調の時にも生じますが、交感神経と副交感神経の不調が原因です。

緊張と弛緩、両者の力を交互に繰り返すことで生命力は高められ、私たちの持っている能力が最大に発揮されるのです。便利さと快適さを求め過ぎた生活環境の中では、時にはその逆の現象が起きてしまいます。外気は暑いのに部屋の中が涼し過ぎたり、寒いのに部屋を暖め過ぎたりすると、寒暖の差がなくなり、しだいに、私たち本来の能力を発揮する機 会が失われ、生命力自体が弱められてしまいます。

緊張と弛緩の振幅が広がるということは、その間で体験することが増えるということですから、肉体の健康ばかりでなく、心理的にも体験を通して意識を開いてくれるのです。この緊張と弛緩の幅をいかに意識的に広げ生命力を活性化していくか、それがヨガの大きなテーマでもあり、次回からの話になっていきます。

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