プレスポイント③ 動きの起点

「クリパル・エクスプレス」Vol. 23(2009.01.30発行)より抜粋

=動きの起点となるプレスポイント=

クリパルヨガのプレスポイントは、ポーズを取る時に、その基礎作りとなるポイントを構造的に明確に示すところです。各プレスポイントの方向に意識を向けて行くことで、肉体をその方向に導いていくことができます。それは、力の源である骨盤からの力を背骨から末端へ伝えていく方法でもあるという話を前回しました。このプレスポイントはある程度の基礎が分かれば、あらゆるポーズに応用できるばかりか、日常生活での体の使い方にもとても役立ちます。

代表的な体の動きとして前屈、後屈、側屈、捻りなどがありますが、まず、前屈ではどんなプレスポイントを使うかを説明します。

体を前に傾ける時、頭から倒し背中と腰を丸めると、背骨の後ろを圧迫し腰に負担をかけるばかりか、胸やお腹が縮み呼吸が浅くなります。そこで、座骨を後ろに出し、頭頂部を上に伸ばし、さらに胸を開くようにすると、背骨が下から上まで伸びた状態になります。この伸びた状態のまま、上半身を股関節から前に倒していくと腰に負担はかからなくなります。この時、座骨と頭頂部と胸に力(エネルギー)を押出すように意識を向けるのですが、この3点がプレスポイントというもので、前屈系の全てのポーズにおいて使われます。

また、体を後ろに傾けるには、一般的には腰から(時には首までも)後ろに大きく反るとイメージしますが、これは腰や首に極端な負担をかけることになります。ヨガを練習していて腰を痛める人の多くは、過度に負担のかかるやり方で後屈をしてしまうからです。西洋にヨガが広がるにしたがい、このような弊害が絶えないので、最近のクリパル・センターでは、後屈(back bend)と言わずに後方伸展(back extention)という表現をするようになっています。

腰に負担をかけずに後屈するポイントは、恥骨を前方へ押し出しながら、頭頂部を上に伸ばし、さらに胸も前に押し出すようにして開くことです。そうすると前屈と同様に背骨が下から上まで伸びた状態になり、全体に後ろに伸びて、体の前面が伸びた状態になります。この時の恥骨と頭頂部と胸は、後屈系の全てのポーズのプレスポイントとなります。

前屈・後屈に共通して言えることは、どちらも背骨の局所に負担をかけずに骨盤から動かすことです。これによって骨盤から始まった動きは、その勢いを失わずに背骨を伝わり末端へと伝達されるわけです。プレスポイントは、その時の動きの起点となるのです。

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