Kripalu Experience

Kripalu Experience
Kripalu Experience…これは80~90年代のクリパルセンターで発行されていたカタログのタイトルであり、そこで販売されていたTシャツやスウェットシャツにも使われていた標語です。直訳すると「クリパル体験」。何てことない意味です。こんな単語をクリパル単語帳で取り上げるのは、「…?」と思われるかもしれませんが、実は、自分自身もかつてそう思っていたのです。

当時、「Kripalu Experience」というのは、マサチューセッツ州のクリパルセンターの美しい自然環境や、ヨガ三昧の毎日、美味しいベジタリアン食を楽しむ体験を総称したものだと思っていました。しかし、それから20年近く経ち、改めてこの表現にはもっと深い意味があると思えるようになってきました。

それは、ヨガを続けている中で、「ヨガはこういうものだ」という決められた体験などないと思えるようになったからです。ヨガによって何を体験するかは、10人いたら10人が違うはずです。前屈によるストレッチ感や圧迫感を、心地よく感じる人もいれば、不快のあまり屈辱感や敗北感を感じる人もいるでしょう。

類似した体験はあったとしても、体験というのは本人だけの非常に特有なもので、極めて主観的な領域です。だからこそ、その体験から見えてくる自分自身のあり方から、私たちは「自分」を学び、理解を深めていけるのだと思います。

個人主義の強いアメリカの文化・社会の中で探求し続けてきたクリパルの人たちは、どこまでもその人の固有な体験を尊重したいという願いがあったのかもしれません。「Kripalu Experience」とは、人と同じでなくてもいい。だけど、あなたの中に起きている自分だけの固有な体験をすることこそが、クリパル的なヨガへのアプローチなんだよ、と言いたかったのかもしれません。

次回、クリパルヨガのクラスに参加したら、周囲や教師の視線など気にせず、ぜひ、自分の内で起きている生々しい「Kripalu Experience」を堪能してみてください。そこから生命の源にダイレクトに触れる新しい世界への入口が見つかるかもしれません。

  • LINEで送る

コメントをどうぞ