クリパルヨガ教師トレーニングを終えて

第4期のクリパルヨガ教師トレーニング(YTT)が先週、無事終了した。知識や技術だけの習得なら、根気さえあれば練習の繰り返しで身につく。しかし、教師のあり方を探求するクリパルのYTTはそう簡単にはすまない。体験的に学ぶことを重視しているからだ。本人が現実に起きていることを体で理解しなくては、身に付かないものが多い。体が納得しなければ、何とか頭で理解しようとする。すると、観念が邪魔をして、体験できず、真の理解から遠ざかってしまう。

歯車が外れ空回りしていることに気づくと、緊張と不安でプログラムに集中できない。それを見守るスタッフも必死で、ぎりぎりのところに置かれる。不安、疑い、抵抗、葛藤、混沌、空虚、、、出口の見えない時間が続く。それらすべての心の状態が、ティーチングの練習にそのまま現れる。

そこで自分の中で何が起きているのか、自分自身は本当にどうありたいのかと自問する。自分自身へのプライドや先入観が浮き彫りになる中、次への成長に向けた課題や可能性を探る。心の奥深くの自己を信じ、そこに謙虚に耳を傾ける瞬間だ。そこから湧いて来るメッセージを信じて、次へのステップが始まる。緊張や不安から始まり、喜び、笑い、涙、希望の渦巻くプロセスの中で、一歩先の未知の可能性に踏み出していく。

クリパルYTTは、それ自体でかなり完成度の高いプログラムだが、それを実行するには、受講生、スタッフ、そしてディレクターを含めた参加者全員の熱意が必須だ。とりわけ、教師として、また、生徒としての体験を分かち合うシェアリングは、個々の体験を尊重することで、現実とどこまでも向き合おうとするクリパル特有の大切なツールだ。

しかし、起きている体験をシェアするには、勇気がいる。正直でいることで人が傷つくのではないだろうか?怖じけづく生徒に、正直でいることは自分を敬うことであり、敬意を持って正直でいれば、人は癒されることもあることを、クリパルのコミュニケーション方法と共に実感してもらう。一人の人間の正直さが、他の人の心に大きな波紋を及ぼす。それが、次から次へと伝わり、一人一人が現実に対してきちんと向き合う姿勢となり、成長のプロセスを大きく後押しする。

古い自分の殻を少しづつ脱ぎ捨て、本来の自分に触れ合う体験の中で作られた絆の深さを見届けて、YTT ディレクターとしての新たな希望が見えてきた。19人の卒業生全員を心から祝福したい。

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