アーユルヴェーダの日々 - 「委ねること」の落とし穴

今月27日のクリパル基礎Cのテーマは「委ねる」。私たちは自分たちにはどうしようもない沢山の物事と共に生きているのが現実で、生まれた時代、家族、環境や周りの人や社会という外的対象だけでなく、自分自身においても、思うようにならないことが多い。

例えば、子育て中の私は、いまの状況に「委ねて」いるつもりで、自分のアーサナの練習は無理、状況が変わるまでは仕方がないと押さえていた。クラスに出たくても、家も遠いし夫に悪い。そう思ってなかなか言い出せなかった。しかし先日、子どももよく寝ていて大丈夫そうな朝があった。

夫に頼んで朝早く家を出て、念願のセルフプラクティスの時間を持つ。自分の呼吸や体に意識を向けて、アーサナをするうち、体の内から「喜びの叫び」みたいなのが聞こえてきた。本当に笑い出しそうで、結婚前のクリパルセンターでの体験を思い出した。子供の頃から、動かされなかった体が、やっと思い切り動けて喜んでいるような感覚。

・・・ああ、私は小さい頃から、体を動かすことを面倒がり、体に自信がなく、体力もないから「無理しない」というあり方を繰り返してきた。今もそうなんだ。ただ、それを子供がいるせいにしていただけなんだ、と気がついた。

委ねているつもりが、何かのせいにしていた。それはむしろ自分をなくし、周りに巻き込まれて流されていくような不安定なものだった。自分の中にあった「体への自信のなさ」と、それに反してアーサナをした体から感じた喜び、この両方の体験で本来の自分と繋がったように感じた。

子どものペースに合わせた生活はまだしばらく続くが、まず自分と繋がること。それが、他者や大きな流れに頼ったり巻き込まれるのでなく、委ねていく気持ちの余裕や自信に繋がるのではないか。その在り方が、クリパルヨガのエッセンスなのだと思う。

2009-09-15

カテゴリ: アーユルヴェーダの日々

 

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