クリパルヨガの特徴⑤:目は閉じる?開ける?

ヨガを指導しているとよく聞かれる質問がある。「ポースを練習する時に、目は閉じているんですか?それとも開けているんですか?」このような誰もが疑問に思う質問をされると、とても微笑ましく、また、内心とても嬉しいものです。なぜなら、その答えの中にクリパルヨガの特徴やスタンスが明らかにされているからです。
先程の質問には、「必要なければ目は閉じていてもいいですよ。ただし、立ってバランスを取るポーズの時などは、目を開けているといいでしょう。」と答えます。ポーズのアライメントを確かめたいときや、バランス系のポーズをしているとき、少し速く動かしている最中には、目は開けていた方が楽ですし安全でもあるでしょう。

しかし、クラスの中で目を開けていると、自分のことよりも周囲の人のポーズの形が気になったり、それを自分と比較したりしがちです。また、ヨガ教師のしているポーズを何とか真似ようと意識し過ぎて、自分の中に集中して感じる余裕がなくなることもあります。多かれ少なかれ、自宅で練習しているときでも同じです。目に映るものは、即、心に刺激を与え、波動を起こすからです。

ある流派では、ドリシティと言って視線を定めるポイント(眉間など)を与えながら、ポーズを取らせます。これはとてもいい方法です。目がキョロキョロ動いているときは、心も動いている時ですから、逆に、目の動きを止めることで、心の動きを静め集中させることができるからです。

瞑想をしている時は、多くの場合は、目を閉じることで内面に意識を向けようとするように、内面的観察を重視するクリパルヨガでは、必要なければ、むしろ目を閉じて練習することを勧めています。そして、ドリシティに当たるものが、クリパルヨガで教えるところのプレスポイントであったり、呼吸であったり、肉体感覚であったりするのです。その練習を繰り返すことで、自然のエネルギーであるプラーナを感じ、それを心静かに見ている自己がしだいに培われてくるでしょう。

クリパルヨガの教師トレーニング(YTT)の中では、あえて目隠しをしてポーズを練習させるくらいです。次回、クリパルヨガをする時には、必要なければ、目を閉じて、内面に意識を向けてみてください。ヨガの体験が、また、ぐっと深まってくるでしょう。(続く)

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